本日はお忙しい中をご来場いただきまして誠にありがとうございます。
さて、ブラームスはベートーベンに私淑し、交響曲第1番を書くのに20年以上の歳月を
費やしました。その甲斐あって、のちにブラームスの交響曲第1番は、ベートーベンの交響曲第10番とも呼ばれるようになりました。
メンデルスゾーンはバッハに憧れ、二十歳の時に自らの手でバッハのマタイ受難曲を演奏し、それがバッハの再評価に繋がりました。音楽のみならず、文化はこのように受け継がれ発展していくものなのだと思います。
今日は、こうした思いで繋がっている(と私が勝手に思っている)作曲家3人の作品を取り上げました。
信長貴富さんは、三善晃先生が主宰された合唱作品の作曲コンクールの第1回で最優秀賞を受賞されました。
また、ご本人も「三善晃先生に憧れて作曲家を目指した」と仰っています。
山中惇史さんは三善晃先生の合唱作品をピアノに編曲して自らのピアノリサイタルで演奏されています。
若いお二人の三善晃先生に対する熱い想いをその作品から感じていただけたら幸いです。
最後まで、ごゆっくりとお楽しみください。
音楽監督 雨森文也